東京、神奈川、埼玉、千葉で20数店舗を展開するPIAグループが、東京都大田区の雑色駅前に「PIA雑色 新館」を本日、グランドオープンさせた。
雑色駅には元々、PIA雑色店があったが、2店舗目となる居抜きの新店を出店するにあたり、本館と新館という形でレートを棲み分けしている。
本日グランドオープンした「PIA雑色 新館」は総台数205台の小型の低貸し専門店で、他店の出店がないようにディフェンスとして抑えた新店だと思われる。
オープン初日の本日、早速、視察してきた。
雑色駅は東京都大田区にある京急本線の駅で、乗降客数が3万人強の都内では小規模な駅となる。
東京の下町で、年配層も多い土地柄だ。
↑ 今回グランドオープンした「PIA雑色 新館」
↑ 以前からあった「PIA雑色 本館」
PIA雑色 新館(総台数205台)
http://www.p-world.co.jp/tokyo/pia-zousiki2.htm
パチンコ:145台 1円
スロット:60台 [1000円/92枚]
店頭ではあいにくの雨模様のなか、女性スタッフがグランドオープンのアピールを行っていた。
↑ 元々の「フルハウス雑色店」
元々の建物がキレイなため、アクセントに用いられているイメージカラーを黒から赤に変更して、屋号のロゴを付け替えた簡易的な外観の改装だった。
ディフェンス目的の低貸し専門店のため、いかにコストカットできるかが重要だろう。
元々あった本館も、今回グランドオープンした新館もどちらも2フロアのホールで、全てのレートがかぶらないように2店舗で全部で6レートを採用している。
レートを2店舗で全てバラバラにすることで、2店舗の会員カードを1枚にまとめることができる。
小型の2店舗を合わせて1店舗の中型店と見ることで、競合する「ザ シティ/ベルシティ雑色店」に客数で上回ることを目的としているのかもしれない。
1パチは1階全台と2階の一部に配置されている。
2階の1パチは甘デジがメイン
↑ パチンコの台周り ↓
パチンコもスロットも、データ表示機やサンドなど島設備は元のホールのものをそのまま流用している。
壁や絨毯、景品カウンター周りは新しいシート張りでイメージを一新している。
↑ スロットの台周り ↓
以前のホールの貯玉会員をそのまま引き継いでおり、新しいレートに合わせて貯玉を移行できるシステムとなっていた。
視察したのは本日オープン初日の15時頃。
客付きは、1パチ、10スロともに約6割だった。
低貸し専門店のグランドオープン時の集客はスロースタートとなるため、平日木曜日が初日と考えれば、十分な客入りと言える状況だった。
元のホールの会員、貯玉を引き継いだこと、同駅に同じグループのPIA本館があったことで、地域のお客様の認知度が高く、低貸し専門でも初日から安定した稼働を獲得できたのではないだろうか。
2フロア構成で、1パチ、10スロのみの小型店で東京都内の家賃相場を考えると、単店では採算が合わない可能性もある。
しかし、グループ店がすぐそばにあることで、社員やアルバイトスタッフ、景品交換所、広告宣伝費などを共有できるため、ディフェンスの出店でありながら、採算も合うモデルだと思われる。
次に元からあった本館に向かった。
PIA雑色 本館(総台数294台)
http://www.p-world.co.jp/tokyo/pia-zousiki.htm
パチンコ:170台 4円 0.5円
スロット:124台 [1000円/46枚][1000円/184枚]
本館でも新館の告知はしっかりと行われている。
本館はメインの場所に50銭パチンコを配置して、そこに地元の年配客がびっちりとついていた。
柱に設置されたデジタルサイネージが印象的だった。
↑ 50銭パチンコは約8割稼働と大盛況 ↓
↑ 対照的に4パチは苦戦
スロットは5円と20円の2レート。
新館とはレートが全て異なるため、新館のグランドオープンの恩恵を大きくは受けていない印象だった。
ザ シティ/ベルシティ雑色店(総台数331台)
http://www.p-world.co.jp/tokyo/city-z.htm
パチンコ:205台 4円 1円
スロット:126台 [1000円/47枚]
競合するシティグループの店舗
こちらは立地が圧倒的によく、4円パチンコがまずまずの高稼働。
地域のお客様のなかで、4円パチンコはシティ、低貸しはPIAというイメージが出来上がってしまっている印象だった。
20円スロットはシティもPIAも同等の客数だったため、4円パチンコさえ追いつくことができれば、PIAの2店舗が大きくリードすることになるだろう。
今回の視察では、小型の低貸し専門店でも、ドミナントで出店すれば、ローコスト経営を実現でき、小型+小型=中型店という 単純計算が成立するのだと確認することができた。